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【開催報告】artisoc勉強会~はじめてのマルチエージェント・シミュレーション~
2021年5月29日にオンライン勉強会、「artisoc勉強会~はじめてのマルチエージェント・シミュレーション~」を開催いたしました。
本イベントはこれからMASやartisocに触れる方々を対象とした、MASとは何かを学び、自身でシミュレーションをしてみたいテーマを見つけるための勉強会になります。
一方的な講義形式だけではなく参加者同士の交流を通して、新たな気づきやアイデアを得られる場となるよう企画いたしました。
参考→【5月29日開催】artisoc勉強会~はじめてのマルチエージェント・シミュレーション~
開催概要
日程
2021年5月29日(土) 13:00~16:00
開催方法
Zoomを用いたオンライン形式
内容
- 分居モデルを通してMASについて学ぶ
- モデリング方法の基礎を学ぶ
- MASを使って検討したいテーマとモデルの概要を考える
- 上記で考えた内容について参加者同士で意見交換
開催報告
参加者
参加者は以下の方を対象に募集いたしました。
- MASやartisoc4/artisoc Cloudを初めて学ぶ方
- これからartisoc4/artisoc Cloudを用いてシミュレーションモデル構築をしたいと考えている方
当日は大学1年生~教員の方、計24名にご参加いただきました。
また、東京大学大学院総合文化研究科准教授、阪本拓人先生にご参加いただき、アドバイスや総評などをいただきました。
Zoomによるオンライン開催で各地からご参加いただきました。
当日の様子
勉強会ではまず、分居モデルを使ってMASの特性を理解しました。
実際にartisoc Cloudで分居モデルを動かしてもらい、予想と結果を比べていただきました。
グループで協力してモデルの実行結果をワークシートに記入していただきました。
後半では参加者自身でMASを使ってモデル化してみたいテーマを設定し、モデルの概要を考えていただきました。
今回は様々な専攻分野から学生や教職員の皆さまにご参加いただき、実際の人の動きを表すモデルから、景気変動のような抽象的なもの、また、生物の生態をテーマにしたものなど多様なアイデアがあがりました。
阪本先生からも
「身近なものから壮大なものまでユニークなアイデアがあり、ワークシートを楽しく拝見させていただきました。」
との感想をいただきました。
アイデアはグループ内で発表していただき、MASの幅広い使い道を実感していただけたようです。
参加者が設定したテーマの例
「災害発生時のオフィス内での人の集団行動」
「歩きスマホの危険性」
「日本人の働き方」
「船舶の動静による景気長期予測の可能性の検証」
「ミミズの働きと土の養分」
「薬剤耐性ゴキブリ(ゴキブリが集団としてどう薬剤耐性を獲得するか)」
目的設定とモデルの構成要素を考えていただきました
勉強会の最後には阪本先生よりメッセージをいただきました。
「いろんなところでシミュレーションを使った分析がされていますが、MASというのはかなり直感的にモデル化できるので使い勝手が良いですし、大掛かりなシミュレーションだけでなく分居モデルのように社会に対する勘を養うというところでも理論的なアイデアを培うところでも使うことができます。
さらにartisocはアカデミックであれば無料で利用でき、比較的苦労せずにというのは言い過ぎかもしれませんが、わりと手軽に様々なシミュレーションを実現することができます。
今後これを機会に一人でも多くの人がartisocというツールを使いつつMASの勉強をさらに深めていってもらえればと思います。」
参加者の皆さまからは、
「グループワークではバックグラウンドが異なる方と議論をすることができ、非常に刺激的で楽しい時間でした。」
「MASについてなにも知らなかったので、分野横断的なツールだとわかった。」
「質問掲示板を利用して頑張ってみようと思いました。」
「色々な学部の方々と関われて、自分の知らない事や考え方を知れて楽しかったです。」
「どういうふうにMASを使った研究を行うのかについて参考になった。様々な人の多様な研究テーマに触れることができて、とても刺激的だった。」
「モデル化においての設定の仕方は難しかったが、実際にシミュレーションが行えたら面白い結果がでそうだと思いました。」
といった声をいただきました。
当日ご参加いただいた皆様はありがとうございました。
構造計画研究所では今後もMASの普及に向けて活動して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
問い合わせ先
株式会社構造計画研究所 MAS関連サポート係
e-mail: mas-support@kke.co.jp